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ラッコ鍋

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ラッコ鍋とは

「ラッコ鍋」は、文字通りラッコを料理した鍋のことだが、ここでは「ラッコ鍋」を題材とした一連のパロディー漫画・コラ画像などについて記す。

アニメや漫画の男性キャラクターを用いたパロディーで、主にBL好きの腐女子の方々に好まれるネタとなっている。

ラッコ鍋の元ネタ

元ネタとなっているのは、週刊ヤングジャンプに連載の漫画『ゴールデンカムイ』でのエピソード、単行本12巻に収録されている第115話『蝗害』および第116話『青い目』である。

115話『蝗害』、海岸でいい感じの雰囲気で会話をしていた谷垣(男性)とインカラマッ。そこにアイヌの老人が現れ、アイヌ語で「あんたら夫婦か?」「俺はひとり者だからこれを食べてはいけない」と、ラッコの肉を二人にくれるという。

老人はアイヌ語で「必ずふたりだけで食べなさい!」と忠告するが、インカラマッは照れてこの言葉を訳さず立ち去ってしまう。

老人が「必ずふたりで食べなさい」と言ったのは、ラッコの煮える臭いが欲情を刺激することから、ラッコの肉を煮る時は必ず男女同数で部屋にいなければならないというアイヌの言い伝えがあるからなのだった。谷垣はアイヌ語がわからず、ラッコ肉を渡された真意を理解できていない。

インカラマッが去った直後、大量発生したバッタによって近くにいた男たちが番屋(漁師たちの宿泊所)へと避難する。

避難してきたのは谷垣、尾形、杉本、白石の4人

バッタの大群が通り過ぎるまで待つのに、腹が減ったということで谷垣が貰ったラッコの肉を煮て鍋にすることに…。グツグツと煮込んで独特の臭いが部屋に立ち込める。

ここから、前述の通りラッコ肉を煮た臭いで欲情し始める男たち

まず杉元が白石を見て「どう見てもシライシが…色っぽい…(心の声)」

谷垣は「パァン、パァン」という擬音と共にシャツの胸ボタンを飛ばし、「ムッワァァァァ」と胸毛を露わにする。それを見た白石「このマタギ…すけべ過ぎる!!(心の声)」

すると頭がクラクラするという尾形に、他の3人は「胸元を開けて楽にした方がいい」「下も脱がせろ いや…全部だッ全部脱がせろッ」と尾形を横にして脱がしにかかる。

さらに、バッタに噛まれたと上着を脱ぎ上半身裸で小屋に入ってきたキロランケ。それを見た4人は「ゴクリ…」と生唾を飲むのであった。

ここまでで場面は変わるが、続く116話『青い目』でもこの小屋での出来事は続く。

後から来たキロランケもラッコ鍋の臭いを吸い込み、頬を赤らめてじっとりした視線で杉元を見つめ「ちょっと見ない間に急に…いい男になったな?」。「よせやぁい」と照れる杉元に「カワイイ」と他の男達。

そし高まる感情を抑えきれなくなってきた男達。杉元が「もう我慢できねえ…」と服を脱ぎ褌一丁になり「相撲しようぜ」と提案。全員が「なるほどそうか!!」と満場一致、5人で激しく相撲を取り合うのであった…。

相撲で欲望を発散させた男達は「誰にも言うなよ?」「うん」と小屋での出来事をなかったことにするのであった。

と、この同人誌読んでるのかと勘違いしてしまいそうになる展開を公式でやったことから、このエピソードは『ゴールデンカムイ』の中でも屈指のおもしろ回として人気になっている。

このシーンはきっちりアニメ化され、放送時も話題に。

こちらは「危険な◯◯シリーズ」のBGMと組み合わせたMAD動画。

掲載誌ヤングジャンプの公式もこんな画像を作ってしまう始末…。

ラッコ鍋パロディー画像

この「ラッコ鍋」の一連の流れを、お気に入りにのキャラクターに置き換えるパロディーが密かに人気に。

「ラッコ鍋」は本当に効果があるのか?

気になるのは、本当にラッコ鍋にはそんな効果があるのか?というところ。

アイヌ族にそういった言い伝えがあるということ自体は事実のようだが…

しかし、言い伝えがあるからと言って実際に効果があるかどうかはわからない。

漫画『ゴールデンカムイ』で描かれているのは明治時代の初期であり、この頃はまだラッコの狩猟が行われていたが、その後乱獲によって日本では絶滅、法律によって禁じられている。現在はアラスカの先住民にのみ捕獲が許されているとのことで、現代において「ラッコ鍋」を食べること、そしてその効果を確かめることは非常に難しい。

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ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気で◯◯をやっている

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「ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気で◯◯をやっている」とは

「ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気で◯◯をやっている」は、Twitterなどで改変して用いられているフレーズや画像。

自分が仕組みがわからずにやっていることや、理由もなくやっていることに関して「俺たちは雰囲気で◯◯をやっている」「私たちは雰囲気で◯◯をやっている」としてツイートする。

「ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気で◯◯をやっている」の元ネタ

このフレーズの元ネタとなっているのは、モーニングに連載されていた三田紀房作の漫画『インベスターZ』。

『インベスターZ』は主人公が入学した中学校で、ひょんなことから「投資部」に入学することになり、全くの素人から投資を学んでいくというストーリー。

ただし、「俺たちは雰囲気で◯◯をやっている」という台詞は本編には登場しない

元ネタとなっているフレーズは『俺株 俺達株の初心者!』という株の初心者向け解説サイトと『インベスターZ』のコラボによって作られた漫画で登場する。

「俺株」の対象者とも言える株の知識が全く無い人によって、『インベスターZ』の絵に台詞を当てはめて作られたいわば「公式コラ画像漫画」である。

【株の知識ゼロ】バカが考えた株の漫画|俺たち株の初心者

このコラボ漫画の中で、いきなり投資部に入部させられ株をやれと言われた主人公が「でも…そもそも株とか投資ってなんなんですか?」と質問したのに対する主将の返答が「ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気で株をやっている」というものである。

俺達は雰囲気で株をやっている

『インベスターZ』は真面目な作風だが、このコラボ漫画は「バカが作った」としているだけあって徹底的にフザケて作られた「ギャグ漫画」になっている。しかし、全くの初心者が株に興味を持てるような作りになっており、時折出てくる株の用語の横の「!」をクリックすると正しい意味を知ることができる。

元ネタの元ネタ

「俺たちは雰囲気で株をやっている」という台詞は本編にはもちろん登場しないが、漫画自体は『インベスターZ』の絵をそのまま使用している。

元となっているシーンは単行本1巻のcredit.2(第2話)「秘密の系譜」で登場する。

半ば無理やり投資部に勧誘されるが、野球部に入ると決めている主人公。「プロになれないのに目指してどうすんの?」と投資部主将に言われ、「一生懸命頑張ることに価値があるんじゃないですか」と反論するが、ここで主将の言う「的はずれなところで頑張ることに 価値なんてない!」という言葉に衝撃を受け投資部入部へと気持ちが傾いていくというシーンである。

元の台詞もなかなかの名言だ。

元の漫画は基本的にモノクロだが、コラボ漫画はこれをフルカラーに彩色して作成されている。

俺達は雰囲気でジェネレーターをやっている

フレーズを改変して文章だけでツイートするユーザーが多いが、コラ画像を作って添付する人も見られる。『雰囲気で株をやっているジェネレーター』なるものが作られており、簡単にコラ画像を作ることができ、ここから直接ツイートすることも可能。

俺達は雰囲気でジェネレーターをやっている

しかし、フォントが他の部分と合っていないので少し残念な画像が出来上がってしまう。

「俺たちは雰囲気で〜」使用例

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ハーブか何かやっておられる?

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ハーブか何かやっておられる?とは

ハーブか何かやっておられる?」は、文字通りハーブか何かをやってそうな人に送られる言葉、画像。

荒いドットで描かれた平安時代風の女性のアップと吹き出しに「ハーブか何かやっておられる?」の文字が書かれている。

ハーブか何かやっておられる?

ちょっとおかしな言動をしている人に対して「(脱法)ハーブ」やってんじゃないか?といった意味で用いられる。

ハーブか何かやっておられる?の元ネタ

このフレーズと画像は、週刊ヤングジャンプで2014年から2015年まで連載されていたフォビドゥン澁川作のギャグ漫画『パープル式部』が元ネタである。

正確に言うと『パープル式部』のスピンオフ作品としてWebサイト「となりのヤングジャンプ」にて全9回で連載されていた『バーチャル式部』での一コマである。ドット化しているのは「バーチャル」だから。

『パープル式部』は単行本が全2巻と読切集が刊行されているが、いずれにも収録されておらず、また「となりのヤングジャンプ」での公開もすでに終了してしまっているため、この記事を書いている2019年2月時点では残念ながら読むことができない。ファンからは復刻を望む声も多い…。

FGOの紫式部と「ハーブか何かやっておられる?」

2019年2月、スマホゲームのFGOこと『Fate/Grand Order』に新サーヴァントとして「紫式部」が実装された。何故かゴスロリ衣装を着ているその姿や、スキルなどの性能に関して話題になっている。

そこで「紫式部」と聞いて、紫式部が元ネタになっている『パープル式部』を連想する人も多く、コラ画像が作られたり、代表的なフレーズである「ハーブか何かやっておられる?」をFGOの紫式部に対して投げかけるユーザーがちらほら見られる。

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戦争で若人が命を賭して守った未来がこれか…

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「戦争で若人が命を賭して守った未来がこれか…」とは

「戦争で若人が命を賭して守った未来がこれか…」は現代日本の悲しい現実を見た時に貼られる画像。

戦争で若人が

昔なら見ることのなかった、現代の若者の呆れるような行動などに対して使われることが多い。

「戦争で若人が命を賭して守った未来がこれか…」の元ネタ

このフレーズ及び画像は、友美イチロウの漫画『にゅーたん』のキャラクターである「にゅーたん」の台詞。

この台詞は『にゅーたん』第一話「最終兵器毒女」で登場する。

とある腐女子が大量のBL本の処理に困り、埋めてしまおうとアパートの裏庭を掘っていると、土の中から謎の少女が…。

その少女(?)は、「大日本帝国陸軍 萌部隊所属 自立思考全方位型 萌子力爆弾搭載兵器 ”にゅーたん”」を名乗る。要するに戦時中に埋められた人型の爆弾的な何か。

にゅーたんを掘り起こした腐女子がBL本を読んで悶えながら転げまわる姿を見たにゅーたんが、涙を流しながら言ったのが「戦争で若人が命を賭して守った未来がこれか…」である。

戦時中からずっと土の中に埋まっていたにゅーたんは、言ってみれば現代にタイムスリップしてきたような存在。そんなにゅーたんが現代の平和ボケした若者を見て、当時の若者と比べてあまりの変わりようを憂いて言った台詞である。

にゅーたんは笑いながら泣いているのが意味ありげだが、基本的にずーっとこの顔。作品自体はギャグ漫画なので、シリアスなシーンというわけではい。

作者の友美イチロウも、「『にゅーたん』は世相を鑑みて描いているように見られることもありますが、何も考えずに描いています。」と話している。

『にゅーたん』はニコニコ静画で一部試し読みが可能。この第1話も無料で読むことができる。

にゅーたん / 友美イチロウ – ニコニコ静画 (マンガ)

Twitterでの使用例

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逆だったかもしれねェ…

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※この記事はストーリーのネタバレが含まれています。ご注意下さい。

逆だったかもしれねェ…の元ネタ・意味

「逆だったかもしれねェ…」は、漫画『NARUTO』の主人公ナルトのセリフ。単行本52巻に収録の485話『近く…遠く…』で登場する。

鉄の国でサクラを殺そうとするサスケと、そこへ駆けつけたサクラを救うナルト。

第七班の仲間を傷つけようとしたサスケに対し、イタチの真実をトビから聞いていたナルトは「お前のやってる事は分かるってばよ」と理解を示そうとする。

他人は黙ってろ」とナルトを否定したサスケは、イタチの仇敵の一人だったダンゾウを討ったことでさらに復讐の炎を燃やし、木の葉の全てを消すこと、それがうちはの再興だと高らかに宣言する。

話が通じないと感じたカカシがサスケを殺してしまおうとするが、ナルトlは分身でそれを制止し、自分が止めようとサスケに向かっていく。

そしてぶつかり合うサスケとナルト。その瞬間のナルトの心の声が「もしかしたらサスケ…お前とオレが…逆だったかもしれねェ…」である。

「逆だったかもしれねェ…」のコマは上のコマとは二人の位置が逆になっており、サスケが螺旋丸、ナルトが千鳥と使っている技も逆になっている。

互いの技をぶつけ合った二人、この後は時が止まったような空間で、二人が会話しているシーンになる。かつてサスケがナルトに言った「一流の忍同士なら拳を一度交えただけで互いの心の内が読めちまう」の、その「心の内」が描かれている。

心の内の会話でナルトは「オレも里の皆を恨んでた、復習してやろうと思った事もあるし、一歩間違えばお前みたいに恐ろしい事まで考えたかもしれねェ」とサスケに話している。

腹の中の九尾の事で里の皆から嫌われていたが、イルカ先生やサスケの存在によってそこから救われたナルト。しかし、どこかで一歩間違えていればナルトもサスケのように里へ復讐していたかもしれないし、サスケも誰かに救われて復讐の道へ進まずナルトの復讐を止める側になっていたかもしれない、それがナルトの言う「逆だったかもしれねェ…」の意味である。

なぜネタ扱いされているのか

「逆だったかもしれねェ…」は非常に良いシーンなのだが、ネット上ではネタ扱いされている。

その大きな理由としては、この画像だけを見るとコラっぽく見えてしまうという点。NARUTOは様々なコラ画像が作られネタにされていることから、実際の作中の画像すらもコラ画像と勘違いされることが少なくない。

このコマの画像だけを見ると、それぞれの技が入れ替わっているところや、「逆だったかもしれねェ…」が描き間違えた作者の声に聞こえなくもないあたりなど、流れがわかっていない人からすればコラと勘違いしてもおかしくない要素が含まれている。

二人の位置を入れ替えただけのコラ画像も存在し、何がコラで何がコラじゃないのか混乱する人も少なくない。

逆だったかもしれねぇコラ

「逆だったかもしれねェ…」使用例

このフレーズと画像は非常に汎用性が高いという点もネタ扱いされた要因として重要なポイントではないだろうか。

元の「逆だったかもしれねェ…」の意味と同じように「きっかけ次第で立場が逆だったかもしれない二者」を比較してこのフレーズが使われることが多いが、逆にあまりにも対照的過ぎてどう考えても逆だったなんてことはなさそうな二者に対して使われることもある。

また、二人の人物が左右に対峙しているという構図さえあれば、そこにこのフレーズを添えるだけで面白くなるというところから、boketeでもよく用いられている。

Twitterでの使用例

boketeでの使用例

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知っているのか雷電

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知っているのか雷電とは

「知っているのか雷電」は、誰も知らないような情報を詳しく知っていそうな人に解説を求める時のフレーズ。

その他、「雷電」と名の付くキャラクターに対して意味なく使われることもある。

知っているのか雷電の元ネタ

このフレーズは、漫画『魁!!男塾』に登場する台詞。

「雷電」というのは男塾の登場キャラクターの名前で、中国拳法の使い手。当初は敵キャラとして登場するが、後に男塾に入塾し味方となる。

『魁!!男塾』では、数多くの架空の拳法や技、儀式、団体が登場するが、そのどれもが無駄に難しい漢字を用いた聞いたこともない名称が付けられており、読者はもちろん作中のキャラクター達もその意味を理解していない場合が多い。

そういった技名や団体名などが初めて登場した際には、男塾の誰かが驚いた表情で「むぅ、あれはまさか◯◯◯◯!!」と知っている事をアピールする。すると他の誰かが「知っているのか●●(先程のキャラ名)!?」と確認し、先のキャラが謎の用語について解説を始めるというのがお決まりのパターンになっている。

知っているアピールをするキャラクターと、そこに「知っているのか」と確認するキャラクターは毎回異なるのだが、知っているアピールをする頻度が非常に高いのが「雷電」というキャラクター。つまり、雷電が「あれは◯◯◯◯!!」とアピールし、他の誰かが「知っているのか雷電!?」と聞くわけである。

雷電はどのくらい知っているのか

「知っているのか雷電」という台詞は、作中「またか」と思うほどに何度も繰り返し登場する。だからこそ広く知られてネタにもされているわけだが、実際にどのくらい雷電が知っていたのか気になるところだが…。

なんと『魁!!男塾』全34巻を片っ端からチェックし、作中に何回「知っているのか雷電」が登場したのかをカウントした熱心なファンが存在する。

知ってるのか雷電←本当に男塾で雷電が一番物知りか調査してみた

その調査によると、「知っているのか◯◯」という展開が登場したのは全部で31回。その結果が以下のもの。

答えた人
一位 雷電 13回 
二位 月光 5回
三位 王大人 4回

質問した人
一位 虎丸 富樫 9回
同率一位 桃   9回
三位 モブの学生 2回

このように多くの読者のイメージ通り雷電が答える回数が一番多い結果となった。また、雷電が「誰にも聞かれていないのに解説を始めた回数」は16回もあったという。

教えてくれ雷電

雷電は読者から見ても博識なキャラクターという認識だが、作中でも博識な人物として仲間から頼りにされている。

「知っているのか雷電」がすっかり定着した頃には、逆に「教えてくれ雷電!!」と、知っているアピールをしていないのに解説を求められるパターンもあった。

また、「知っているのか雷電」と聞くと雷電が解説してくれるのがお決まりのパターンだが、雷電が喋らずにおなじみの民明書房の解説が流れるパターンも多い。

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敗北を知りたい

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「敗北を知りたい」とは

「敗北を知りたい」とは、己の強さを誇示するための言葉である。

力・頭脳・運など、能力が突出しているがゆえに敗北を知らない。そんな強き者だけが使うことを許される言葉が「敗北を知りたい」。

主に、ソシャゲで圧倒的な強さで勝利を収めた時、ガチャの引きが良かった時などに使われる。「敗北知りたい」という表記ゆれがあるが、正しくは「敗北知りたい」。

「敗北を知りたい」の元ネタ

「敗北を知りたい」は、板垣恵介のマンガ『バキ』が元ネタである。『バキ』は『グラップラー刃牙』の続編にあたる作品で、「敗北を知りたい」というセリフは“最凶死刑囚編”に登場する。

「敗北を知りたい」は、”最凶死刑囚編”に登場する五人の死刑囚が発するセリフ。世界各地に収容されていた五人の死刑囚は、同時期に「敗北を知りたい」という言葉を残して脱獄し、引き寄せられるように主人公の範馬 刃牙が住む東京へやって来た。

彼らが「敗北を知りたい」とつぶやいた五人の最凶死刑囚
(左から柳龍光、スペック、ヘクター・ドイル、シコルスキー、ドリアン)

バキ 新装版 4巻の表紙

最凶死刑囚の一人・スペック

五人の死刑囚は、アメリカ・イギリス・ロシア・日本と各地の刑務所に収容されていた。彼らは凶悪な犯罪者という共通点はあるが、個人的にはなんの接点もない。

彼らの唯一の共通点は、「強すぎるがあまりに敗北を知らない」ということ。彼らは驚異的な身体能力を持つがゆえに、手にするのはつまらない勝利ばかりで、自分を上回る強者と対峙することで得られる敗北に飢えていた。

接点のない五人の死刑囚が同時期に「敗北を知りたい」という言葉を発して脱獄をした現象を、作中では「シンクロニシティ」と呼称。「シンクロニシティ」は”最凶死刑囚編”の第一話のタイトルにもなっていて、作中では以下のように解説している。

シンクロニシティ
一見無関係に隔絶された物質や生物
果ては思想が地球規模で同時同様の変化を起こす
そのような現象をそう呼ぶ

出典:『バキ』 第一巻 第一話「シンクロニシティ」より

補足すると、「シンクロニシティ」はスイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した概念で、「意味のある偶然の一致」を指す。日本語では「共時性」や「同時性」と呼ばれる。

「シンクロニシティ」は、因果関係にない”最凶死刑囚編”の五人の死刑囚が離れた場所で同時期に同じ言葉を発するような、偶発的な現象を指す。しかし、非因果的に起きた事象であっても、そうした現象が起きることで偶然性に意味が生まれる(意味のある偶然の一致)、というのが「シンクロニシティ」の考え方。

地下闘技場の支配人である徳川 光成は、死刑囚が発した「敗北を知りたい」という「シンクロニシティ」を、地下闘技場を拠点とする”表の格闘技”と、犯罪の世界を拠点とする”裏の格闘技”による、「白格闘技 VS 黒格闘技」の全面戦争の符牒(ふちょう)であると捉えた。

徳川は地価闘技場でトーナメントを開催し、「敗北を知りたい」と望む彼らに「敗北をプレゼントしよう」と宣言し、バキたちと死刑囚たちのバトルが始まった。

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なんやて!?

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なんやて!?とは

「なんやて!?」は、信じられない状況に驚いた時に用いられる言葉、画像。

ここでの「なんやて!?」は主にマンガの話題で用いられるもので、「衝撃的な最終回」などの話題になると必ずと言っていいほど取り上げられる。

画像だけが貼られることも多く、見たことはあるがなんなのかわからないという人も少なくない。
なんやて!?

なんやて!?の元ネタ

「なんやて!?」は、橋口たかしのマンガ『焼きたて!!ジャぱん』の最終回の最後のコマの台詞である。

『焼きたて!!ジャぱん』は週刊少年サンデーで2002年から2007年まで連載され、単行本は全26巻、アニメ化もされた人気作品

パン職人の主人公・東和馬が「ジャぱん」という理想のパンを追い求め、様々な強敵とパン作り対決をするというのが主なストーリー。

『ミスター味っ子』や『食戟のソーマ』のような料理バトルマンガで、連載開始当初はギャグを挟みながらも比較的真面目な作風だったが、徐々にパンを食べた審査員のリアクションが過剰になっていき、世界観が崩壊していく…。

作風がどんどんとめちゃくちゃな方向へと進んでいき、最終盤では意思を持ち「魔王」となったパンの世界征服を食い止めることとなったり、ヒロインが実は坊主頭でヅラをかぶっていたなどやりたい放題に。

そして迎えた最終回、作中ではギャグ要員・リアクション要員となっていた河内恭介という大阪出身のキャラクターが、地球温暖化による津波から世界を救うために究極のパンを食べダルシムに変身、世界中の陸地を全て浮き上がらせることで世界を救うのであった。

読んでいないと意味が分からないが、このマンガではうまいパンを食べると、そのリアクションで様々なものに変身したり、超常現象を起こしたりする。まぁ読んでいても意味はわからない。

そして河内が世界を救ってから3年後、エピローグとして主要キャラがその後どうなったかが一人づつ描かれていく。

他のキャラクターはそれぞれパン職人として成功した姿が描かれるのだが、最後のページでは河内のその後が描かれ「パン職人をやめ、リュウやケンと今も闘い続けている。」と完全にダルシム化してしまっている河内。そして最後のコマがその結末に自ら驚く河内の「なんやて!?」と「ー焼きたて!!ジャぱん・完ー」が描かれているのである。

最後のコマの画像だけがよく貼られるため、知らない人からするとこういうキャラなのかと思ってしまうかもしれないが、ダルシム化する直前の河内はいたって普通の風貌をしている。


ここでも河内は「なんやて!?」と言っているが、「なんやて!?」は作中に何度も出てくる河内の定番リアクション。最後の最後もこのいつものリアクションで締めたということになる。

ちなみに、最終ページの一つ前のページでは主人公・東のその後が描かれているが、追い求め続けた「ジャぱん」を完成させたのではなく、世界を救った救世主として国民栄誉賞を受賞している。

アニメ化までした人気作品が終盤どんどん荒唐無稽になっていき、ダルシムで最後を締めるという最終回はなかなか衝撃的で、「なんやて!?」は「酷い最終回」の代名詞として名を馳せている。


股間に雷

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股間に雷とは

股間に雷」とは、文字通り股間に雷が落ちている姿が描かれた画像のこと。「股間に電流」という書き方も見られる。

こちらがその画像。

Twitterなどネット上では、股間に雷が落ちたムーミンや、野球の監督らしき男性、その弾性の顔だけドラミちゃんになっている画像などが広く出回っている。シュールな画像として特に意味もなく貼られるなどしている。

股間に雷の画像の元ネタ

元となっているのは、『へうげもの』で知られる漫画家・山田芳裕作で2002年から2004年までモーニングで連載された『ジャイアント』という野球漫画。

『ジャイアント』は主人公の巨峰貢(きょほう みつぐ)が日本で野球ができなくなり、幼い頃からの憧れだったメジャーリーグに挑戦するというストーリー。

該当のシーンは単行本6巻で登場する。

紆余曲折ありながらもメジャーリーガーとなった巨峰だったのだが、とある出来事によって3億円の借金を背負ってしまうこととなる。

豪快なホームランを持ち味としてメジャーへとのし上がってきた巨峰だったのだが、借金返済のためホームランを狙わずセーフティバントで意表を突くなどしてコツコツ出塁するバッティングを選ぶ(20盗塁を達成すれば2万ドルのボーナスが出るという契約をしていた)。

ある試合で、巨峰が所属するフェローズは1-3と2点ビハインドで最終9回の攻撃を迎え、1アウト1・2塁という場面で巨峰へと打順が回ってくる。

巨峰がバットを持ち打席に向かったその瞬間、天から雷鳴が轟きフェローズのベンチへと落雷。雷はベンチにいたフェローズ監督・ブルックスの股間を直撃。それまで眠っていたブルックス監督は雄々しく立ち上がり、巨峰へと向かってフルスイングのジェスチャーをして見せる。

そのジェスチャーは伝説の「ホームランサイン」と呼ばれるもので、かつてブルックスが現役だった時代のワールドシリーズで、当時の監督がブルックスに向けてホームランを打てのサインとしてフルスイングのポーズを見せ、それに意を決したブルックスがホームランを放って逆転優勝を決めたのだ。ブルックスは当時「電撃(ライトニング)」と呼ばれていた。

つまり、ベンチではいつもプルプル震えたり眠りこけていたおじいちゃん監督のブルックスが、雷に打たれたことで「電撃」と呼ばれた時代の血が騒ぎだし、巨峰にホームランを打てというサインを送ったという話である。

ちなみにこの後巨峰は三振する

股間に雷が落ちたムーミン

元は股間に雷が落ちた監督だったが、ネット上ではこれをパロディした「股間に雷が落ちたムーミン」が広く拡散し知られている。

Twitterで投稿されたムーミンのイラストが人気となり、股間に電流が走るような出来事があった際にこの画像が使われている。元画像の監督と同じ構図だけでなく、様々なパターンが描かれている。

さらにこの画像がレゴで再現され、こちらも大人気に。

その他の「股間に雷」

「股間に雷」は他にも様々なコラや、同じ構図を再現したような画像が見られる。

なぜか監督の顔だけをドラミちゃんにしたコラ画像

ドラミ

死ねば助かるのに

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死ねば助かるのに

「死ねば助かるのに」は、ここぞという勝負時に思い出して欲しい名言。

「死ぬ」と「助かる」という矛盾した言葉のように聞こえるが…。

死ねば助かるのにの元ネタ

このフレーズは、漫画『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』の主人公・赤木しげるの台詞である。

ある夜、南郷という男がヤクザを相手に借金の棒引きを賭けて麻雀勝負を行っていた。勝てば借金がチャラになるが、負ければその借金は自身の生命保険によって返済されることとなる。

しかし南郷は流れに乗れず連敗、これ以上負けると次の半荘に進めないという状況に陥る。澱んだ空気を変えて欲しいという気持ちから、突如雀荘に入り込んで来た見知らぬ中学生・赤木しげるを自分が呼んだと嘘をつき招き入れる。

その直後、逆転も在り得るテンパイ(あと1牌で上がれる状態)へとこぎつけた南郷。しかしその逆転のためには、すでにリーチをかけている相手の危険牌を捨てる必要があった。危険牌を切り逆転を狙うか、安牌を切り最悪の事態だけは避けるかという決断を迫られる。

ここで南郷は危険を避け、無難に3位確保を狙って逆転のチャンスがある手を崩そうとする。牌を持ち、捨てようとしたその瞬間、背後に座っていた赤木がつぶやいたのが「死ねば助かるのに」である。

これは『アカギ』の第1話であり、作中で赤木が初めて発した言葉。この時まだ赤木は中学生。

「死ねば助かるのに」の後の赤木の言葉も重い。

赤木:
死ねば助かるのに

南郷:
おまえ…麻雀がわかるのか…?

赤木:
いや…全然…

ただ…今 気配が死んでいた…
背中に勝とうという強さがない ただ助かろうとしている
博打で負けの込んだ人間が最後に陥る思考回路…
あんたはただ怯えている

「死ぬ」と「助かる」は矛盾しているが、赤木が言いたいのは、ただ助かろうとする人間は、その場の窮地を凌ぐことができても結局は逃げ場を失う。死ぬ覚悟でリスクを背負い勇気を出して勝負することで助かる道も見えてくる、ということ。

赤木の言葉に考えを改めた南郷は捨てる牌を危険牌へと変え、その後逆転へと向かっていく。

上記の赤木の台詞の通り、赤木は麻雀のルールも何も知らない。赤木はどの牌を切れば良いのかわかっていたわけではなく、南郷が勝負をしにいっていないこと、そして勝負をする時は今まさにその時だった事を感じ取っていたというわけだ。

鷲津の言葉

『アカギ』でのライバルキャラと言えば鷲津巌。その鷲津も「死ねば助かるのに」と同じような考えの名言を残している。

赤木との血抜き麻雀で負けが続き財産を失い、自身の血液も抜かれ始めた鷲津。さらに赤木からの直撃を喰らえばもう勝負はどうなるかわからないという状況で、なんとか場をしのごうと考えていた。

逆転へのテンパイへとたどり着いた鷲津だったが、リーチをかければ捨て牌の選択はできなくなり、赤木に直接振り込んでしまうリスクも高くなる。それでも鷲津はそのリスクを背負いリーチを決断する。

鷲津:
今 優先すべきは… 何よりも守り…
守備… 守備… 守備… 打たぬこと…!

が…! が…! が…! が…! が…! が…! が…! 果たしてそうか…?

本当にそうか…?

もはやその考えじゃ立ち行かない…! ジリ貧…! 自滅…!

このままじゃわし… わしは… 死ぬじゃろっ…!!リーチッ!!! 

血を抜かれ死ぬことを恐れ、守ることばかりを考えていた鷲津がそのままではいづれ死ぬと悟り捨て身のリーチ。リスクを承知で前進した鷲津はこの直後に上がり牌をツモり窮地を脱した。

鷲津:
くはっ…! くふっ…! くふふふっ…!
ククク…! そうよの…!
びびって逃げ回る者に… 女神が微笑むはずもないっ…!

呆けとった…! わしは…!
呆れる程呆け… 忘れとった…! 勝ちへの道…!
勝利の常道を…!

勝負は… 勝負事は… なにはともあれ… まず…
押すっ…! 渾身の力で押すっ…!

赤木も鷲津も、逃げた先に勝ちは無く、勝負の時には死ぬことを覚悟して道を開いていかなければならない、と考えている。

見られてるとも知らずにハゲやがって

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見られてるとも知らずにハゲやがってとは

「見られてるとも知らずにハゲやがって」は、遠目からハゲを見つけた時に言いたいフレーズ。

ネット上でハゲの話題になった際や、幼女の話題の際などに画像が貼られることが多い。

見られてるとも知らずにハゲやがって

見られてるとも知らずにハゲやがっての元ネタ

このフレーズは漫画『三ツ星カラーズ』、単行本4巻に収録されている第34話「カラーズを探せ」で登場する。

『三ツ星カラーズ』は結衣、さっちゃん、琴葉の小学生3人組「カラーズ」が上野の街の平和を守るというお話。と、言っても街はいつも平和で、3人が「事件」と呼ぶいろいろな出来事で遊ぶ日常が描かれている。

第34話「カラーズを探せ」では、リーダーの結衣が家から持参した双眼鏡を使って遊ぶことに。

早速結衣から双眼鏡を貸してもらったさっちゃんと琴葉、二人で双眼鏡を覗いてあたりを見渡す。そこで出たのが、さっちゃん「ハゲだ ハゲみっけ」、琴葉「見られてるとも知らずにハゲやがって」という言葉である。

3人はいつも無邪気で、特にさっちゃんと琴葉は大人に対しても遠慮なく辛辣な言葉を投げかける。「見られてるとも知らずにハゲやがって」と言っている琴葉は第一話での第一声が「殺すの?」だったくらいに過激な発言を連発する少女である。

ちなみにこのシーン、ハゲ探しをしているわけではなく、二人がみつけた「ハゲ」は描かれていない。この後も登場しないためどんなハゲだったのかはわからない

『三ツ星カラーズ』では何度かハゲたおじさんが登場しており」、その度にさっちゃんと琴葉が本人の目の前で「ハゲ」と発言している。

「カラーズを探せ」の回はアニメ化されていないが、アニメ版第4話「なつまつり」では、パレードで踊るおじさんいに「ハゲだ!ハゲなのにパレード出る勇気」と言い放つさっちゃんが放送されている。

歯科医尾形

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歯科医尾形とは

「歯科医尾形」は、マンガ『ゴールデンカムイ』の尾形百之助が扮する歯科医師のこと。

Twitterなどネット上でゴールデンカムイのファン、特に尾形のファンの間で歯科医師となった尾形のイラストが人気となっている。

歯科医尾形の元ネタ

歯科医尾形はいわゆる現パロと呼ばれるもの。現パロは現代パロディの略で、時代ものの作品に登場するキャラクターが、現代の世界に生きていたらどんな姿になるのかを描いたイラストや小説のこと。

尾形ファンの間で盛り上がる「歯科医尾形」だが、ファンの間の妄想から始まったわけではなく、ゴールデンカムイ単行本17巻のDVD同梱版が元ネタとなっている。

ゴールデンカムイ 17 アニメDVD同梱版 (ヤングジャンプコミックス)

17巻DVD同梱版の特典ミニポスターの裏に掲載された声優から作者への質問箱で、尾形がもし現代に生きていたら地方都市の歯科医だと返答。

このことからファンが盛り上がり、様々な「歯科医尾形」のイラストが描かれている。

ファンによる歯科医尾形のイラスト

いいかい学生さん

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いいかい学生さんとは

「いいかい、学生さん」で始まり、「◯◯になりなよ」「ちょうどいいくらいってところなんだ」と続く文章。

様々な事柄について人生の先輩から学生さんに語りかけるという形の改変コピペとして用いられる他、漫画の名言などの話題でも見られる。

いいかい学生さんの元ネタ

このフレーズは、漫画『美味しんぼ』が元ネタである。単行本11巻に収録されている『トンカツ慕情』という回で登場する。

東西新聞で「食べ物相談室」という読者からの投書に答えるコーナーを設けることとなり、その担当に選ばれた山岡と栗田。

その最初の投書はアメリカで150の支店を持つスーパーマケットチェーンを経営している里井新一という人物からのもので、30年前に食べたトンカツの味が忘れられず、昔通りのトンカツをを食べさせてくれる店を教えてもらえるよう東西新聞社にお願いしたのだという。

30年前は貧しい労働者だった里井、街で突然見知らぬ男達に襲われ金を奪われる。そこにたまたま居合わせた男性が助けに入り、自身の営むトンカツ店へと連れ帰る。男性は一文無しの里井におごりだと言いトンカツをご馳走する。

一口トンカツを食べた里井は「うんまいっ!!」と感動。そこでトンカツ店の主人が里井に次の言葉をかける。

主人:
なあ学生さん、若いうちの苦労は身になるよ。うんと苦労すれば必ず報われるとも。

里井:
はいっ!!

主人の妻:
勉強してえらくなって頂戴よ。

主人:
なあに人間そんなにえらくなるこたあねえ、ちょうどいいってものがあらあ。
いいかい学生さん、トンカツをな、トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。それが、人間えら過ぎもしない貧乏すぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。


里井はこの時のトンカツをまた味わいたいのと同時に、お世話になった夫妻にもう一度会いたいのだと話し、山岡らが夫妻を探すことになる。

この『トンカツ慕情』は美味しんぼの数あるエピソードの中でも屈指の感動回と言われており、この後どうなるのかはぜひ原作を読んでいただきたい。AmazonプライムビデオやHuluでアニメ版を見ることもできる。

Twitterでの「いいかい学生さん」改変コピペ

Twitterではこの「いいかい学生さん」から始まる文を改変した様々な学生へのアドバイスが投稿されている。

複線ドリフト

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複線ドリフトとは

「複線ドリフト」は、鉄道が複数の線路にまたがった状態で走行するという技の名前。
鉄道や漫画の話題などでこの言葉や画像がよくネタとして用いられている。

この「複線ドリフト」は、漫画『頭文字D』を元にした同人誌『電車でD』で登場する。

電車でD

『電車でD』は自動車ではなく電車によるバトル漫画。

様々なテクニックを駆使して電車同士が速さを競い合うわけだが、この作中で登場するのが「複線ドリフト」という技。その名の通り、一つの列車が複数の線路にまたがった状態で走行するという荒技である。

シリーズ第一作目の『電車でD 1』、見開きページでこの技が炸裂する。

複線ドリフト

電車対電車という地味に思えるバトルだが、この衝撃的な技の存在によって絵的にも非常に派手な闘いが繰り広げられることになる。「複線ドリフト」は『電車でD』の代名詞的な技として広く知られている。

複線ドリフトの元ネタ

複線ドリフトは『頭文字D』に登場する「溝またぎ」という技をイメージして考えられたものと思われる。

「溝またぎ」は、カーブでフタの無い側溝を片方のフロントタイヤが跨いだ状態で走行するという技。末次トオル戦で使用。


荷重をリアに集中させることでフロントを浮かせて側溝をまたぐという荒技である。

複線ドリフトの方法

では、「複線ドリフト」はどのようにして複数の線路を跨っているのか。

作中では、ノーブレーキでカーブへと突っ込み、横Gに耐えられなくなった車体が宙に浮き、もう一方の路線に乗ることでドリフトしている。

『電車でD』は同人ゲームにもなっており、その中でも複線ドリフトが再現されている。

また、切り替えポイントで前の台車だけが通過した瞬間に切り替えを行うことで複線に跨る走行が可能となる。

当然現実で再現するのは危険すぎて無理だが、模型なら気軽に再現することができる。

その他

海外でも知られている「複線ドリフト」

脱線事故などが起こるたびに話題に。

トロッコ問題」の解決方法(?)として複線ドリフトがネタに。

築地は2時からやってるぜ

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「築地は2時からやってるぜ」とは

「築地は2時からやってるぜ」は、ネット上でよく見られるフレーズ。

築地についての話題の際や、寝てる人や暇そうにしてる人に対して、あるいは深夜2時に特に意味なくつぶやかれたりして使用されている。

「築地は2時からやってるぜ」の元ネタ

このフレーズは、漫画『将太の寿司』が元ネタとなっている。

このセリフが出てくるのは単行本第4巻、11話『百目の辰』というエピソード。

主人公の将太が働く鳳寿司では、毎年開かれる新人寿司職人コンクールに店から一人出場させている。将太と佐治という先輩がその出場を争い親方の試験を受けることになる。

そのための勉強として二人は築地市場で魚の目利き勝負をするが、将太は佐治に完敗してしまう。

なんとか佐治に勝つため、市場で目利きの練習をする将太。いろんな魚を見て回り、自分なりに目利きをして新鮮な魚を選んでいく。

そこに偶然現れたのが、「目利きの天才」と称され、通称「百目の辰」と呼ばれる少年・宇崎辰巳。将太は、自分が目利きした魚とは全く別の魚を次々に選び買っていく辰に、目利きのことを教えてもらおうと声をかける。

しかし、そんな将太に対して辰が言い放ったのが次の言葉。

おまえダメだよ!目ききの一番大事なことを何ンにもわかってない

お前毎晩寝てるんだろ

寝てる間があったら市場へ来な!!築地は2時からやってるぜ!!それだけのことをやってはじめて人に教えを乞えよ!

人に教えてもらう前に、自分でできる努力をしろ、という辰の言葉である。これに将太は「あ…う…」と返す言葉もなく、「その通りだよ 僕はまだまだ甘かったんだ…」と考えを改める。

将太は次の給料日に自転車を買い、寝る時間を削り、まだ電車の動いていない深夜2時から築地へと通い目利きの練習をするのであった。

この後、2週間毎日2時に築地に通った将太は、その疲れから市場で倒れてしまう。しかし、そこに居合わせた辰が将太の熱意に打たれ、目利きを教えてくれることになる。

ちなみにこの時辰は将太に、「まったく馬鹿野郎だな オレの言ったことを間に受けて毎日2時に通ってたらしいな」と話している。


スゴいね人体

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スゴいね人体とは

「スゴいね人体」は、文字通り人間の体をスゴいと感じた時に用いるフレーズ。

後述の元ネタ通りなら人体の「頑丈さ」や「回復力」のすごさに対して用いられるが、それ以外の人体の驚くべき機能や、あるいは女体の素晴らしさなどについて用いられることもある。

スゴいね人体の元ネタ

「スゴいね人体」は、漫画『バキ』の登場人物であるマホメド・アライの言葉。

『バキ』単行本30巻に収録されている265話「人体」でこの台詞は登場する。

伝説的ボクサー、マホメド・アライの息子であり格闘家のアライJr.は主人公・刃牙に対決を断られ、腕試しとして渋川剛気、愚地独歩、ジャック・ハンマーらと戦うこととなる。彼らに連敗しボコボコにされたアライJr.は全身包帯やキプスだらけでとても戦えるような状態ではなかった。

自信を失い、刃牙と対戦できるかもわからないままアライJr.はかつての父の教え通りひたすらにサンドバッグを叩き続ける。しかし、そのパンチも全力からは程遠く「ポスッ」と弱い音が響くのみ。

そこに現れたのが父マホメド・アライ。父は息子のその姿を見てこう話す。

半日以上もそうしているらしいな
科学的ではない

だがそれでいい
近代医学がどうあろうとも
負傷した部分にさらなる負担を与え 肉体に対応させてしまう
古流武術にはいくつもの実証例がある

人体にはそれほどの力がある

負傷した腕でひたすらサンドバッグを殴り続けることで、逆に治るような不思議な力が人体にはある、というのである。

そして、父は刃牙がアライJr.の挑戦を受託したこと、そしてその条件が「ベストコンディション」であることを伝える。

これを聞いたアライJr.のパンチは急に重さを増し、サンドバッグは「ドスッ」「バスッ」「ドカッ」「バン」と激しい音を立て始める。さらに、アライJr.の腕や足を覆っていた包帯やギプスがパンチを繰り出すごとに破れていき彼の体は「ベストコンディション」を取り戻していくのであった。

その様子を見たマホメド・アライが、横で見ていたトレーナーに向かって言ったのが「スゴいね 人体」である。
スゴいね人体
サンドバッグを全力で殴ることによって骨折が治るというメチャクチャな逆療法。ハートマーク付きのこのセリフは『バキ』の迷言の一つとして数えられるようになった。

「スゴいね人体」使用例

今、本当の忍空を知る者は少ない。

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今、本当の忍空を知る者は少ない。とは

「今、本当の忍空を知る者は少ない。」は、Twitter等で用いられている定型文。

なんらかの文章が、途中から関係ない文章に変わっていき最後に「今、本当の忍空を知る者は少ない。」で終わるというもの。「忍空構文」と呼ぶ人もいる。

今、本当の忍空を知る者は少ない。の元ネタ

このフレーズは、アニメ『NINKU -忍空-』のオープニンのナレーションが元ネタである。

『NINKU -忍空-』は1993年から週刊少年ジャンプで連載が開始された漫画作品で、1995年から約1年間アニメが放送された。

そのオープニングがこちら。

歌が始まる前に、「忍空」とは何かを説明するナレーションが入る。

大戦のさなか、わずか数十名の部隊で帝国軍を壊滅寸前にまで追いつめた集団があった。
その名は忍空隊。
辛うじて戦争に勝利した帝国軍は彼らの力を恐れ討伐に乗り出した。
今、本当の忍空を知る者は少ない。

アニメの最初に毎回流れるということで、リアルタイムで見ていた世代にとっては懐かしいナレーション。

ちなみに、アニメ版は原作とはかなり設定やストーリーが異なっており、アニメ版ではナレーション通り帝国軍との戦いが主となっているが、原作では帝国軍ではなく忍空の残党との戦いが描かれている。

Twitterでの使用例

Twitterでは、文章がいつの間にかこのナレーションに変わっているというツイートが多く見られる。ネット等でよく見る文章が「今、本当の忍空を知る者は少ない。」になっているパターンも多い。

またオレ何かやっちゃいました?

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またオレ何かやっちゃいました?とは

「またオレ何かやっちゃいました?」は、2つの意味がある。

  • 1:失態をやらかしてしまった
  • 2:え?これってすごいんですか?自分にとっては当たり前ですけど?

ネットでは、1の「失態をやらかしてしまった」の意味で使われることが多い。「(気づかないうちに)またなんかミスしちゃいました…?」という意味。

2だと嫌味な奴に聞こえるが、元ネタはこっちのニュアンスで使われている。具体的にはこんな感じ。

またオレ何かやっちゃいました?の元ネタ

「またオレ何かやっちゃいました?は、ライトノベル『賢者の孫』が元ネタ。主人公のシン=ウォルフォードのセリフが元ネタであるが、原作の小説に該当のセリフはなく、マンガ版にのみ登場する。

原作の小説では「あれ?また何かやったか?」というセリフだったが、マンガ版で「またオレ何かやっちゃいました?」に変更された。意味は同じだが、厳密な元ネタはマンガ版である。

アニメ版でも「またオレ何かやっちゃいました?」のセリフが採用され、該当のシーンはマンガ版のコマ(文字付き)がそのまま使われた。

本作における「またオレ何かやっちゃいました?」は、失態や粗相をやらかしたという意味ではない。主人公のシンが圧倒的な能力を持つ(いわゆるチート能力者)であるがゆえに、その強さで周囲を驚かせたり、呆れさせたりしてしまった、という意味で使われる。

まず基本情報として、主人公のシンはもともとサラリーマンだったが、交通事故により死亡し、異世界転生で賢者リーマンと導師メリダの孫として育てられることに(血縁関係はない)。大賢者からの教育と前世の知識によって常識外れな魔法力を得たが、森の奥で育てられたので世間知らずである(ここが肝)。

シンが規格外の魔法力を持っていること、世間知らずで常識を外れた言動をすることをふまえ、「またオレ何かやっちゃいました?」というセリフが登場した経緯と、セリフの意味を解説する。

主人公のシンが、10歳で3メートルくらいある熊の魔物を狩ったという話をしたところ、友人たちはその破天荒なエピソードに唖然する。みんなが驚き呆れている様子を見て、シンは「またオレ何かやっちゃいました?」と発した。

通常なら、「やっちゃいました?」は失態に対して使うセリフだが、シンの場合は違う。シンは世間知らずで、何気なく見せた力や経験談で周囲を驚かせることが多く、メリダからよく叱られているため、「また世間知らずな言動でみんなを驚かせてしまった」という意味で発している。

原作では「あれ?また何かやったか?どれだ、熊か?十歳か?」というセリフで、自分のエピソードでみんなを呆れさせてしまった、というニュアンスで描かれている。

原作:賢者の孫 – 緊急事態が起こりました
マンガ版:賢者の孫 2巻 第6話より

シンのまたオレ何かやっちゃいました?発言

ほかにも、シンのまたオレ何かやっちゃいました?的な発言がいくつかある。原作とマンガ版とのセリフの違いを比較しながら解説。

皆の人生変えちゃった?

マンガ版

シン:
ごめんオレ…ひょっとして…
皆の人生変えちゃった?

出典:賢者の孫 4巻 第14話より

原作

シン:
……皆の人生を変えちゃったなぁ……

出典:賢者の孫 – 意外と大問題でした

王子でありシンの親友でもあるアウグストから、究極魔法研究会(学院の部活のようなもの)のメンバーは、卒業後に国の管理下に置かれると知らされた。研究会はシンの指導によって世界最強部隊となるが、国のパワーバランスをとるために王子直轄の特殊部隊として動くことになるとのこと。

シンの常識外れな魔法の指導を受けたことでメンバーの力が跳ね上がり、みんなは特殊部隊というエリートコースを歩むことになったのだ。

それを聞いたシンは、「自分のせいでみんなの人生を変えてしまったのでは…?」と責任を感じてしまう。これも「またオレ何かやっちゃいました?」と同じように、「オレって強すぎるんじゃ?」的な発言である。別に誰も「シンに人生変えられた」なんて言っていないのだが…。

またオレ何かやっちゃった…の?

マンガ版

シン:
何…この反応…
ま…またオレ何かやっちゃった…の?

出典:賢者の孫 9巻 第30話より

原作

シン:
これは……またやっちまったか?」というセリフ。

出典:賢者の孫 – 世界の謎を解明しました

魔力を供給する魔石を、シンが自製してしまい、またもや周囲を驚かせてしまう。人の手で魔石を作れることが世に知れると、世界が混乱するレベルのとんでもないスキルである。

魔石の自製を披露したときの周りの反応があまりにも大きかったため、シンは心の中で「またやっちまったか?」と発した。原作とマンガ版では、微妙に表現が異なる。

タネたんの一言

『彼方のアストラ』のオマージュ作品

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『彼方のアストラ』のオマージュ作品

『彼方のアストラ』は、萩尾望都のSFマンガ『11人いる!』をオマージュしているといわれる

ほかにも、ジュール・ヴェルヌのSF小説十五少年漂流記』、藤子・F・不二雄のSF短編宇宙船製造法』、アニメ『無人惑星サヴァイヴ』をオマージュしているとも。

『彼方のアストラ』の作者である篠原健太は、『11人いる!』を元ネタと明言しているわけではないが、『マンガ大賞2019』の授賞式でオマージュをにおわせる発言をしている。

篠原健太:
指摘される『11人いる!』は好きな作品で、パロディめいたセリフも入っています。
あと、言われるのがアニメの『無人惑星サヴァイヴ』ですが見たことはありません。
『インターステラー』や『ゼロ・グラビティ』は画面にも影響が出ていると思います。

引用:マンガ大賞2019は篠原健太『彼方のアストラ』 宇宙に放り出された少年少女が故郷の星へ向かう

同記事では、藤子・F・不二雄のSF短編『宇宙船製造法』が着想の源流でもあるとも書かれている。『無人惑星サヴァイヴ』に関しては、観たことがないとのことなので、オマージュではないだろう。

ビジュアル面で影響を受けたのは、『インターステラー』と『ゼロ・グラビティ』とのこと。

クリストファー・ノーラン監督『インターステラー』(2014年公開)。『彼方のアストラ』では、ワームホールに吸い込まれるシーンで影響を受けているのだろうか。
映画インターステラー

アルフォンソ・キュアロン監督『ゼロ・グラビティ』(2013年公開)。『彼方のアストラ』で、主人公のカナタらが宇宙空間に投げ出されるシーンは、『ゼロ・グラビティ』に影響を受けているのだろうか。

映画ゼロ・グラビティ

『宇宙船製造法』へのオマージュ

『宇宙船製造法』は、『藤子不二雄少年SF短編集』の第3巻に収録されている短編マンガ。

本作は、宇宙船が故障し、8人の乗組員が宇宙で遭難するストーリー。通信機器も故障し、外部と連絡が取れない状態となる。

宇宙船が遭難する、生き残るために惑星で食料を確保する、といった点がオマージュの要素として考えられる。

藤子不二雄少年SF短編集 (第3巻)
藤子不二雄少年SF短編集 第3巻

『十五少年漂流記』へのオマージュ

『十五少年漂流記』に関しては、単行本5巻に掲載の設定資料集にて、オマージュしている旨が明かされている。

設定資料によると、もともとは『十五少年漂流記』になぞらえてキャラクターが15人の設定であったが、企画が短期集中連載に路線変更となったため、9人に減らしたそうだ。

企画は一発でボツになったが、作者の篠原健太はWebマンガ誌の『少年ジャンプ+』で連載したいと訴え、日の目を見ることになった。

設定資料集は単行本5巻に掲載されている。

『11人いる!』との類似点

『彼方のアストラ』が萩尾望都の『11人いる!』をオマージュしているといわれるのは、作品の設定部分にある。

彼方のアストラ
・9人の少年少女が宇宙船で遭難
(高校の惑星キャンプの途中で遭難事故に遭うが、果たして…)
・9人のうち誰かが通信装置を破壊し、犯人探しが始まる

11人いる!
・11人の少年少女が、漂流中の宇宙船に閉じ込められる
(宇宙大学の入試最終テスト。外部とのコンタクトが不可能な状態で53日間を過ごし、協調性をテストされる)
・10人一組のはずが11人おり、誰が11人目かをお互い探り始める

人数は違うが、宇宙船で遭難(漂流)し、紛れ込んだ異分子のせいでお互い疑心暗鬼になるという設定は類似している。

『彼方のアストラ』の1巻で、ルカ・エスポジトが「何かの試験とかじゃないすか?」と発言するシーンがある。『彼方のアストラ』の遭難はテストではないが、『11人いる!』のオマージュともとれるセリフ。

少しネタバレになってしまうが、男でも女でもない「インターセクシャル(性分化疾患)」の組員が登場する点も共通している。

『彼方のアストラ』の作品情報

『彼方のアストラ』は、Webマンガ誌『少年ジャンプ+』にて連載された作品(2016年5月9日〜2017年12月30日)。SFマンガでありながら、ミステリー・サスペンスの要素も取り入れている。

一部エピソードは『少年ジャンプ+』にて無料で読める。
彼方のアストラ – 少年ジャンプ+

37話で『彼方のアストラ』のタイトルの意味が明らかになり、伏線回収が見事だとネット上で話題に。作者の篠原健太(@kentashinohara_)は本作の連載に合わせてTwitterアカウントを取り、SNSでPRしたことも口コミで広がるきっかけとなった。

『受賞歴』
マンガ大賞2019・大賞
第3回次にくるマンガ大賞・Webマンガ部門・5位
このマンガがすごい!2019・オトコ編・3位

『彼方のアストラ』に登場する惑星の名前には由来がある。詳しくはこちらの記事で解説。
『彼方のアストラ』の惑星の名前の由来

タネたんの一言
伏線…気になるね。

『彼方のアストラ』の惑星の名前

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『彼方のアストラ』の惑星の名前の由来

篠原健太のSFマンガ『彼方のアストラ』に登場する惑星の名前は、その惑星の特徴を表す英単語のアナグラムとなっている。

※アナグラムは、単語の文字を並び替えて別の単語にする言葉遊び。

惑星名 由来の英単語
惑星マクパ(MCPA) キャンプ(CAMP)
第1の惑星ヴィラヴァース(VILAVURS) サバイバル(SURVIVAL)
第2の惑星シャムーア(SHUMMOOR) マッシュルーム(MUSHROOM)
第3の惑星アリスペード(ARISPADE) パラダイス(PARADISE)
第4の惑星イクリス(ICRISS) クライシス(CRISIS)
第5の惑星ガレム(GALEM) グリーム(GLEAM)

主人公のカナタたちが乗船するアストラ号は、ヴィラヴァースからガレムまでの順に上陸。IQ200の頭脳を持つザック・ウォーカーの分析により、5つの惑星を経由することが、水と食料を確保しつつ帰還できる唯一のルートであることがわかった。

彼方のアストラ全巻合本版

惑星マクパ(MACPA)の由来

カナタたちが通うケアード高校では、「惑星キャンプ」と称し、生徒だけで5日間を過ごすプログラムが恒例行事となっている。惑星マクパは、「惑星キャンプ」の開催地。

惑星マクパのスペルは「MCPA」である。第一話に表記あり。これはそのまま「キャンプ(CAMP)」のアナグラム。

第1の惑星ヴィラヴァース(VILAVURS)の由来

惑星ヴィラヴァースは、アストラ号が最初に上陸した惑星。特異な生態系を持つ惑星で、恐竜のような巨大な鳥や、巨大な植物が生息している。

惑星ヴィラヴァースのスペルは作中に登場しており、「VILAVURS」と書く。巨大生物に襲われるなど、過酷な環境の惑星であることから、「サバイバル(SURVIVAL)」=「困難な状況を越えて生き残る」が由来であると考えられる。

第2の惑星シャムーア(SHUMMOOR)の由来

惑星シャムーア(SHUMMOOR)は、アストラ号が2番目に上陸した惑星。土の上に苔のような植物が生息しており、ところどころ地面が柔らかい箇所がある。

植物と思っていた巨大な木は、実はキノコに似た生物で、しかも毒キノコであった。キノコから散布される毒の胞子で、カナタとユンファ以外が毒に侵される。

惑星シャムーアのスペルは「SHUMMOOR」。こちらも作中に表記がある。キノコが生息する惑星であることから、「マッシュルーム(Mushroom)」=「キノコ」が由来と考えられる。

第3の惑星アリスペード(ARISPADE)の由来

惑星アリスペードは、アストラ号が3番目に上陸した惑星。水も食料も豊富で、まるで楽園のような惑星であった。キトリー・ラファエリが「平和か!」「楽園かよ!」とツッコむほど、平和な惑星。

アリスペードのスペルは「ARISPADE」。こちらも作中に表記あり。惑星名の由来は、「パラダイス(PARADISE)」=「楽園」であると考えられる。

第4の惑星イクリス(ICRISS)の由来

惑星イクリスは、アストラ号が4番目に上陸した惑星。自転周期と公転周期が同じで、太陽に向いている側は常に熱が降り注ぐ灼熱地獄、反対側は太陽の光が当たらない極寒地獄。

惑星イクリスも作中に表記があり、「ICRISS」と書くようだ。非常に厳しい環境下にある惑星で、アストラ号が巨大な食虫植物に襲われたり、突風で船体が破損して航行不能になるなど、危機的状況に陥った。このことから、「クライシス(CRISIS)」=「危機」がこの惑星の名前の由来と考えられる。

第5の惑星ガレム(GALEM)の由来

惑星ガレムは、アストラ号が最後に上陸した惑星。発光生物が多く生息する惑星であった。

ガレムのスペルは「GALEM」。作中に表記あり。惑星ガレムの由来は、「グリーム(GLEAM)」=「光る」であると考えられる。

『彼方のアストラ』に登場する都市名の由来

一部ネタバレになるので詳しくは書かないが、作中に登場する都市名にも由来がある。惑星名と同じく、由来は英単語のアナグラム

大陸名 由来の英単語
カリファ(CARIFA) アフリカ(AFRICA)
アリア・スー(ARIA-SUE) ユーラシア(EURASIA)
地区名 由来の英単語
ムーサニッシュ(MOUSANISH) 武蔵野(MUSASHINO)
ローザポップ(EURASIA) 札幌(SAPPORO)
サンハリオン(SANHARION) 習志野(NARASHINO)

ムーサニッシュ → カナタたちが惑星キャンプに出発する際の集合地
ローザポップ → アリエス・スプリングの出身地
サンハリオン → フニシア・ラファエリの出身地

シャルス・ラクロワの出身地であるヴィクシア(VIXIA)は、上下反対にしても「VIXIA」と読める。これは、あることを暗示しているといわれるが、ネタバレになるので詳細は書けない。

『彼方のアストラ』には、オマージュした作品が複数あるといわれる。詳しくはこちらの記事で解説。
『彼方のアストラ』のオマージュ作品

タネたんの一言
札幌をローザポップって呼んでみようかな。
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