『彼方のアストラ』の惑星の名前の由来
篠原健太のSFマンガ『彼方のアストラ』に登場する惑星の名前は、その惑星の特徴を表す英単語のアナグラムとなっている。
※アナグラムは、単語の文字を並び替えて別の単語にする言葉遊び。
惑星名 | 由来の英単語 |
---|---|
惑星マクパ(MCPA) | キャンプ(CAMP) |
第1の惑星ヴィラヴァース(VILAVURS) | サバイバル(SURVIVAL) |
第2の惑星シャムーア(SHUMMOOR) | マッシュルーム(MUSHROOM) |
第3の惑星アリスペード(ARISPADE) | パラダイス(PARADISE) |
第4の惑星イクリス(ICRISS) | クライシス(CRISIS) |
第5の惑星ガレム(GALEM) | グリーム(GLEAM) |
主人公のカナタたちが乗船するアストラ号は、ヴィラヴァースからガレムまでの順に上陸。IQ200の頭脳を持つザック・ウォーカーの分析により、5つの惑星を経由することが、水と食料を確保しつつ帰還できる唯一のルートであることがわかった。
惑星マクパ(MACPA)の由来
カナタたちが通うケアード高校では、「惑星キャンプ」と称し、生徒だけで5日間を過ごすプログラムが恒例行事となっている。惑星マクパは、「惑星キャンプ」の開催地。
惑星マクパのスペルは「MCPA」である。第一話に表記あり。これはそのまま「キャンプ(CAMP)」のアナグラム。
第1の惑星ヴィラヴァース(VILAVURS)の由来
惑星ヴィラヴァースは、アストラ号が最初に上陸した惑星。特異な生態系を持つ惑星で、恐竜のような巨大な鳥や、巨大な植物が生息している。
惑星ヴィラヴァースのスペルは作中に登場しており、「VILAVURS」と書く。巨大生物に襲われるなど、過酷な環境の惑星であることから、「サバイバル(SURVIVAL)」=「困難な状況を越えて生き残る」が由来であると考えられる。
第2の惑星シャムーア(SHUMMOOR)の由来
惑星シャムーア(SHUMMOOR)は、アストラ号が2番目に上陸した惑星。土の上に苔のような植物が生息しており、ところどころ地面が柔らかい箇所がある。
植物と思っていた巨大な木は、実はキノコに似た生物で、しかも毒キノコであった。キノコから散布される毒の胞子で、カナタとユンファ以外が毒に侵される。
惑星シャムーアのスペルは「SHUMMOOR」。こちらも作中に表記がある。キノコが生息する惑星であることから、「マッシュルーム(Mushroom)」=「キノコ」が由来と考えられる。
第3の惑星アリスペード(ARISPADE)の由来
惑星アリスペードは、アストラ号が3番目に上陸した惑星。水も食料も豊富で、まるで楽園のような惑星であった。キトリー・ラファエリが「平和か!」「楽園かよ!」とツッコむほど、平和な惑星。
アリスペードのスペルは「ARISPADE」。こちらも作中に表記あり。惑星名の由来は、「パラダイス(PARADISE)」=「楽園」であると考えられる。
第4の惑星イクリス(ICRISS)の由来
惑星イクリスは、アストラ号が4番目に上陸した惑星。自転周期と公転周期が同じで、太陽に向いている側は常に熱が降り注ぐ灼熱地獄、反対側は太陽の光が当たらない極寒地獄。
惑星イクリスも作中に表記があり、「ICRISS」と書くようだ。非常に厳しい環境下にある惑星で、アストラ号が巨大な食虫植物に襲われたり、突風で船体が破損して航行不能になるなど、危機的状況に陥った。このことから、「クライシス(CRISIS)」=「危機」がこの惑星の名前の由来と考えられる。
第5の惑星ガレム(GALEM)の由来
惑星ガレムは、アストラ号が最後に上陸した惑星。発光生物が多く生息する惑星であった。
ガレムのスペルは「GALEM」。作中に表記あり。惑星ガレムの由来は、「グリーム(GLEAM)」=「光る」であると考えられる。
『彼方のアストラ』に登場する都市名の由来
一部ネタバレになるので詳しくは書かないが、作中に登場する都市名にも由来がある。惑星名と同じく、由来は英単語のアナグラム。
大陸名 | 由来の英単語 |
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カリファ(CARIFA) | アフリカ(AFRICA) |
アリア・スー(ARIA-SUE) | ユーラシア(EURASIA) |
地区名 | 由来の英単語 |
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ムーサニッシュ(MOUSANISH) | 武蔵野(MUSASHINO) |
ローザポップ(EURASIA) | 札幌(SAPPORO) |
サンハリオン(SANHARION) | 習志野(NARASHINO) |
ムーサニッシュ → カナタたちが惑星キャンプに出発する際の集合地
ローザポップ → アリエス・スプリングの出身地
サンハリオン → フニシア・ラファエリの出身地
シャルス・ラクロワの出身地であるヴィクシア(VIXIA)は、上下反対にしても「VIXIA」と読める。これは、あることを暗示しているといわれるが、ネタバレになるので詳細は書けない。
『彼方のアストラ』には、オマージュした作品が複数あるといわれる。詳しくはこちらの記事で解説。
→『彼方のアストラ』のオマージュ作品