なんやて!?とは
「なんやて!?」は、信じられない状況に驚いた時に用いられる言葉、画像。
ここでの「なんやて!?」は主にマンガの話題で用いられるもので、「衝撃的な最終回」などの話題になると必ずと言っていいほど取り上げられる。
画像だけが貼られることも多く、見たことはあるがなんなのかわからないという人も少なくない。
なんやて!?の元ネタ
「なんやて!?」は、橋口たかしのマンガ『焼きたて!!ジャぱん』の最終回の最後のコマの台詞である。
『焼きたて!!ジャぱん』は週刊少年サンデーで2002年から2007年まで連載され、単行本は全26巻、アニメ化もされた人気作品。
パン職人の主人公・東和馬が「ジャぱん」という理想のパンを追い求め、様々な強敵とパン作り対決をするというのが主なストーリー。
『ミスター味っ子』や『食戟のソーマ』のような料理バトルマンガで、連載開始当初はギャグを挟みながらも比較的真面目な作風だったが、徐々にパンを食べた審査員のリアクションが過剰になっていき、世界観が崩壊していく…。
作風がどんどんとめちゃくちゃな方向へと進んでいき、最終盤では意思を持ち「魔王」となったパンの世界征服を食い止めることとなったり、ヒロインが実は坊主頭でヅラをかぶっていたなどやりたい放題に。
そして迎えた最終回、作中ではギャグ要員・リアクション要員となっていた河内恭介という大阪出身のキャラクターが、地球温暖化による津波から世界を救うために究極のパンを食べダルシムに変身、世界中の陸地を全て浮き上がらせることで世界を救うのであった。
読んでいないと意味が分からないが、このマンガではうまいパンを食べると、そのリアクションで様々なものに変身したり、超常現象を起こしたりする。まぁ読んでいても意味はわからない。
そして河内が世界を救ってから3年後、エピローグとして主要キャラがその後どうなったかが一人づつ描かれていく。
他のキャラクターはそれぞれパン職人として成功した姿が描かれるのだが、最後のページでは河内のその後が描かれ「パン職人をやめ、リュウやケンと今も闘い続けている。」と完全にダルシム化してしまっている河内。そして最後のコマがその結末に自ら驚く河内の「なんやて!?」と「ー焼きたて!!ジャぱん・完ー」が描かれているのである。
最後のコマの画像だけがよく貼られるため、知らない人からするとこういうキャラなのかと思ってしまうかもしれないが、ダルシム化する直前の河内はいたって普通の風貌をしている。
ここでも河内は「なんやて!?」と言っているが、「なんやて!?」は作中に何度も出てくる河内の定番リアクション。最後の最後もこのいつものリアクションで締めたということになる。
ちなみに、最終ページの一つ前のページでは主人公・東のその後が描かれているが、追い求め続けた「ジャぱん」を完成させたのではなく、世界を救った救世主として国民栄誉賞を受賞している。
アニメ化までした人気作品が終盤どんどん荒唐無稽になっていき、ダルシムで最後を締めるという最終回はなかなか衝撃的で、「なんやて!?」は「酷い最終回」の代名詞として名を馳せている。